赤い公園と津野米咲というギタリスト
2023年8月16日。
もうあっという間にお盆が終わりそうですね。
帰省して、本当に数少ない友達と久々に会い、実家にておばあちゃんに結婚はまだか?とせかされる。
どこにでもありそうなお盆を過ごしております、私は。
そしてお盆という長期休暇は、僕のことなど待ってくれず、あっという間に過ぎ去っていくのです。台風のように。
今回は、赤い公園というバンドについて、勝手に語りたいと思う。
赤い公園について
今更私が説明するまでもないのだが、簡単に、彼女たちのプロフィールを。
2010年1月結成。石野理子(Vo.)、津野米咲(Gt.)、藤本ひかり(Ba.)、歌川菜穂(Dr.)の4人組バンド。
高校の軽音楽部で出会い、藤本、歌川、佐藤千明(前Vo.)のバンドにサポートとして津野が加入。
東京・立川BABELを拠点に活動し、2012年2月にメジャーデビュー。
ロックバンドとして高い演奏力を誇り、1度聞いたら忘れないキャッチーなメロディの融合が特徴である。引用元:赤い公園 公式HPより(一部抜粋) / https://www.akaiko-en.com/bio/
筆者がいちばん初めに赤い公園を知ったのは大学生の時だった。
軽音部の先輩が、かっこいいバンドがいるからコピバンをやらんか?と、誘われ、2枚のCDを貸してくれた。
その時は正直、最近はこういうガールズバンドが来てるのか〜、フムフム、、と言った具合で、そこまでしっかり聴くでもなく、そしてどハマりするというわけでもなく、ふーん、ガールズバンドにしては演奏技術高いな、、まぁかっこいいじゃん、ぐらいで、かなり澄まして聴いていた。
その後、tricotが、津野米咲の誕生日を祝うべく、赤い公園の楽曲"透明"をカバーしている動画をたまたま観て、ふーん、なかなかええ曲やん、、などと相変わらず澄まして聴いていた。
tricot - 透明 (赤い公園cover)
そこからは、相変わらず、当時は筆者御用達であったTSUTAYAで、アルバムを何枚か借りて聴く、などということをしていた。
このときも、めちゃくちゃ好きと言うわけでもなく、何となくかっこいいな、ぐらいの気持ちで、でもアルバムだけは発売されるたびに借りて聴くようにしていた。
赤い公園 - 今更
赤い公園 - サイダー
赤い公園 - KOIKI
佐藤千明の脱退
相変わらず、赤い公園というバンドを澄まして聴きながら、相変わらずツイッターをペラペラとスクロールしていたある日。
赤い公園から、佐藤千明(Vo)が脱退するという情報が目に入った。
赤い公園で過ごした7年の年月は、
控えめに言って、最the高でした。
その中で、自分の手に負えないほどのズレが、生じてきていることに気付きました。
そのズレにぶつかり、擦り合わせようと出来る限りの努力をし、最善を尽くしましたが、
ズレはどんどんと大きくなっていきました。
そのズレが、迷いとして音楽にまで介入してきた時、
赤い公園のボーカル という使命に、限界を感じました。
思えば、津野の作る音楽を表現したい一心で、バンドで歌ってきましたが、
そこに迷いが生じた以上、赤い公園のボーカルとしてステージに立つことはできません。引用元:ナタリーニュース(一部抜粋) / https://natalie.mu/music/news/239212
もちろん文面だけでは伝わらない、いろいろな葛藤がある中での決断だと思うが、
当時は、澄まして聴いていた身分ながら、それなりに衝撃を受けた記憶がある。
赤い公園 - 闇夜に提灯
赤い公園 - journey
石野理子の加入
今後の活動が気になっていた矢先、再びツイッターをスクロールしていると、今度は次のニュースが飛び込んできた。
新ボーカル、石野理子の加入である。
5月4日(金・祝)出演の「VIVA LA ROCK 2018」ステージ上にて、新メンバー・ボーカルの石野理子(元 アイドルネッサンス)の加入を発表!
石野が所属していたアイドルネッサンスは、2014年に株式会社ソニー・ミュージックアーティスツ初のグループアイドルとして結成・CDデビューをし、古今の名曲を独自の歌とダンスで表現する“名曲ルネッサンス”をテーマに活動を続けていましたが、今年2月末に解散。
石野を新ボーカルとして迎え、初のステージとなる「VIVA LA ROCK 2018」では、旧曲と新曲「スローモーションブルー」1曲を含む計7曲を演奏し、新「赤い公園」へ向けてのスタートダッシュを切りました。
新体制での活動へ向けて、メンバーからのコメントも到着。
今後の赤い公園に是非ご期待下さい!引用元:赤い公園 公式HPより / https://www.sma.co.jp/files/15/page/akaiko-en0504/?ima=0000
アイドルネッサンスという、アイドルの元メンバーの方らしい。
これから赤い公園はどうなっていくんだろう、と注目していた。
そして、初披露目、viva la rock 2018。
どこかもどかしいような、本人も1回目のライブということもあり、さすがに緊張しているようにも見えた。
そして、そんな石野理子を、後ろの3人が演奏で全力でサポートし、頑張れ、と背中を押しているように見えた。
しかしその後、新体制になってから正式に発表された音源を聴いて、僕の赤い公園への甘ったれた考え方が180°変わった。
消えない - EP
消えない / 赤い公園
Highway Cabriolet / 赤い公園
もうこれらの曲を聴いた時は、本当に衝撃が走った。
今までの赤い公園に対する、澄ました自分をぶん殴りたいと思うくらいに。
赤い公園ってこんなにいいバンドだったのか???と。
この時になって、やっとこのバンドの素晴らしさに気付いたのである。
石野理子のボーカルは、佐藤千明に比べて、声量とか、そういう技術的な面は劣るのかもしれないが、でも、僕は石野理子の歌の方が赤い公園に合っていると思ったし、本当にスッと自分の中に入ってきた。
THE PARKというアルバム
新体制になって、初めてのフルアルバム、THE PARKである。
このアルバムは本当によく聴いたし、筆者が赤い公園の中でいちばん好きなアルバムである。
自分の中で、最初から最後の曲まで全てが完璧だと思った。
南アフリカからブラジルまで、全人類が聴いてほしいと思っている。
津野米咲の急死
2020年10月18日。
津野米咲が自宅にて亡くなった。
赤い公園、津野米咲を応援してくださっているファンの皆様、関係者の皆様にこのようなご報告を差し上げることは残念でなりません。
赤い公園メンバーの津野米咲が、10月18日に永眠致しました。
享年29歳でした。
謹んで皆様にお知らせ致します。
突然の悲報に接し、メンバー・スタッフ共に、現実を受け止めきれない状況です。
なお、葬儀につきましては、ご遺族の意向により近親者のみで執り行う予定です。
津野米咲に対する生前のご厚情に心より感謝申し上げますとともに、皆様と心からご冥福をお祈りしたいと思います。
2020年10月19日
株式会社ソニー・ミュージックレーベルズ
赤い公園 スタッフ一同
引用元:赤い公園 公式HPより / https://www.akaiko-en.com/news/archive/?523141
自分は確かラインニュースで見たと思うのだが、このニュースを知った時に頭の中がぐちゃぐちゃになった。
その日は相変わらず仕事だったのだが、もう仕事どころではなかった。
バンドとして本当にこれからやのに、まだまだ赤い公園の新曲が聴きたかったのに。と、強く思った。
赤い公園、解散
2021年5月、赤い公園は解散した。
いつも赤い公園を応援していただき、誠にありがとうございます。
突然のお知らせとなってしまい申し訳ございません。
この度、赤い公園は、2021年5月28日(金)中野サンプラザで開催いたしますワンマンライブをもって
解散することとなりました。
昨年10月末より、今後の赤い公園について、メンバー・スタッフ間で話し合いを重ねて参りました。
3人での活動、サポートメンバーを入れての活動など、今後の赤い公園にむけて様々な考えを巡らせてきましたが、
「津野米咲がいない“赤い公園”は、もはや違うものになってしまうのではないか」という想いが大きくなり、
その結果、メンバー3人が赤い公園での経験を糧に、それぞれの新たな道へ進んでいくこととなりました。
引用元:赤い公園 公式HPより / https://www.akaiko-en.com/news/archive/?527219
メンバーや、関わる周りの人で考えた末の苦渋の決断なのだと思う。
オレンジ/pray - EP
津野米咲が最後に作った曲のPVを観ながら、涙が止まりませんでした。
赤い公園 - オレンジ
赤い公園 - pray
メンバーのその後の活動について
石野理子は、いろんなアーティストの曲をカバーして歌ったり、ドラマに出たりと多方面に活躍している。
藤本ひかりも、秋山黄色を始め、さまざまなバンドでサポートを行なっている。
歌川菜穂も、THE 2に加入(2023年5月に脱退)、出産も経ている。
それぞれの活動で、これからも活躍していってほしいし、赤い公園というバンドがいたことをどうか忘れないでほしい。
天国から、津野米咲が残されたメンバーのことを見守ってくれていると信じて。
本日はこの辺で。
最後まで観てくださってありがとうございました!